愛車、ミカン号のバックミラーに宇宙人!?


「 これは大スクープニャのだ


「 マンジ君、どうしたんだい

「 まーりたんは臼杵で宇宙人に接近遭遇ニャ


「 マンジ君、これは臼杵石仏がある臼杵市
深田地区の 満月寺境内に建つ仁王像だよ 」

「 タコ型宇宙人にソックリではニャいか


「 膝から下は地中に埋まっているんだ、マンジ君。 ここの仁王様は、
とってもユニークな表情と身振りで注目されているんだよ

「 正式には 国指定特別史跡臼杵磨崖仏 木原石仏。
奥に見えるのが 満月寺

真名野長者が蓮城法師へプレゼントした事務所兼ホテルなんだ 」

「 満月寺が傾いてるではニャいか。 宇宙に浮かんでるのかニャ



「 まーりたんさんは振り向きざまにこの写真を撮り


バランスを崩しズッコケたんだ

あら、マンジ君、こだぬき君、
今日は臼杵で撮った写真を見てるの



確かに 満月寺の仁王様( 木原石仏 )は、
デジカメケースに着けてるマスコットの宇宙人によく似てるけど

現地解説板によれば、当時の病気回復に対する信仰により

仁王様の鼻部分が削られて、ああいったユーモラスなお顔になったそうよ

残念ながら宇宙人ではなかったみたいね

創建当時の 満月寺 は本堂と僧坊が幾つもある大きな寺院で、
境界を示す標として、下の 五輪塔 が配されていたそうです


( 満月寺の五輪塔・ヤマコ臼杵美術博物館所蔵 )
宇宙を創る5つの要素( 上から、空、風、火、水 地 ) を表す五輪塔。
自然への厚い信仰心が伝わってくる 満月寺という名前も素敵

満月寺境内の崖には臼杵石仏の工事責任者、蓮城法師の像。
( 下の画像、左端



蓮城法師の右隣は 般若姫 の両親、真名野長者夫妻像

中央が真名野長者 ( 炭焼き小五郎 ) 、右端がその妻 玉津姫。
かなりご高齢になってからのお姿ですね。 一人娘を早くに亡くしたものの
ご夫婦共に90歳を超えるまで長生きされ、添い遂げられたことは
般若姫物語 ( 真名野長者伝説 ) の救いかもしれないな、と感じます

のび太くん風ヘアの木原石仏( 満月寺の仁王様 )が見つめる先は
臼杵市深田地区。 奈良の三輪明神が玉津姫に向かわせた
まさにその場所で、豊後大野市の蓮城寺周辺同様、真名野長者伝説が
生々しい程に息づき、多くの遺跡が発見され続けているエリアです


さて、3編に渡ってお届けして参りました 真名野長者伝説探訪記

締めくくりは、茶寮・陶ギャラリー 一無彩 さん横にある化粧の井戸。

化粧の井戸は前回の記事、豊後大野市編でもご紹介させて頂きましたが、
所在地は 臼杵市 深田地区ですので、臼杵編で改めて



豊後大野市三重町にある金亀ケ渕と同様の言い伝えが残る井戸です。
乳白色の水が湧いていて、祠の上にはひしゃくも置いてありました


今回、地元大分に伝わる真名野長者伝説に触れ、個人的に最も魅力を
感じたのは玉津姫の生涯であり人物像でした

素直で優しいけれど、お転婆の代償として波乱万丈の人生を自ら選択する
ことになる玉津姫。 しかし、何事にも背水の陣で臨む姿勢は潔く爽快で、
まーりたんには 結果的に大変魅力的な伝説の女性


一方で富や美貌

愛娘に先立たれる悲しみは味わわずに済んだかもしれない。 それでも
ナイスな相方( 炭焼き小五郎=真名野長者 )に恵まれ天寿を全う

何をもって幸せとするかは、それぞれが自分で決めるものかもしれません。
果たして玉津姫は、自分の生涯をどう想っているのでしょう

「 やっと授かった一人娘を早くに亡くし可哀想ねと同情する人もいるし、
富や美貌を手に入れて運が良かったじゃない、と私を羨む人もいる。
でもそんなこと、もういいの。
私はただ、自分の直感と可能性を信じて生きてみたかっただけ。
それが叶えられた上に、いつまでも一緒に暮らしたいと思える伴侶
小五郎さんにまで出会えて、私の人生は最高にラッキーだった


そんな玉津姫の声が、どこからか聞こえてきそうな気がします

今回の連載にお付き合い下さった皆様、ありがとうございました




竜巻ではありません、念のため

「 マンジ君、今日は雨模様で肌寒いから電気ブランケットを点けるよ 」

「 ポカポカしてきたのだニャ~



「 気温差が激しいので、皆さまも風邪にはお気を付け下さい


「 そうだ、読書でもしよう


(双葉社 フルカラー格付け戦国100大名)
「 大友宗麟公や、マンジ君の友達の官兵衛くんも載ってるんだよ 」

「 あっ、寝てる 」
※本文中の下線付き部分は、当ブログ内関連記事へのリンクです。
記事を最後までご覧下さり、ありがとうございます

スポンサーサイト