別府湾を右手に、ただいま別大国道を 大分市から別府市方面へ走行中


午後から大雨の予報が出ていた日曜日。 山の稜線を覆う雲

伸びる幾つもの白い柱は 別府の湯けむり



別府の湯けむりは、今日みたいに真っ白くて見えやすい日もあれば、薄くて
見えにくい日もあったり

かなりの気分屋さんと思われる温泉の神様、本日のご機嫌はいかがでしょう


大木を呑みこむ勢いで、温泉井戸から もうもうと立ちのぼる噴気

高温の温泉は、別府の至るところで見かける 配管のついた気液分離装置で
温泉水と蒸気とに分けられているんです。 そして温泉水は町へ、蒸気は空へ。
大分の方ならよーくご存知の通り、これが別府の湯けむりの正体です


貸間( かしま )の看板を掲げた旅館そばの溝からも、絶えずもくもく。

貸間は、湯治などで長期滞在するお客さんのために客間を貸すシステムで、
それ完備の旅館ですね。 宿泊客は食材を持ち込んでの自炊になるんですが、
その際 使用するのは、温泉の蒸気で調理する鉄輪温泉名物・地獄蒸し釜

そうです


鉄輪( かんなわ )温泉郷

地獄蒸し体験はしてみたいな


地獄蒸し工房 鉄輪さん。 オープンして数年経ちますが、まーりたんは初です


九州横断道路沿い・鉄輪温泉入口を入って程ない道路右側の 大谷公園が
無料駐車場になっていて、公園隅の階段


ところで階段横のコチラの装置、なんだと思います



高温注意



配管には温泉成分が霜みたいに白く、びっしりと付着してます。

これは、鉄輪温泉の源泉100℃ を45℃ まで下げる竹製の冷却装置
湯雨竹( ゆめたけ )。 確か海地獄の足湯そばでも見かけたような


立ち込める蒸気で早くも地獄蒸し状態になりながら お店に到着

入って右手のカウンター上には、地獄蒸し体験の手順と愉しみ方が書かれた
パンフレットが置いてあります。 初チャレンジの方はご参考に

受付の方もいらっしゃいます。 その方に訊かれても、どちらでも

先ずは、地獄蒸し釜で調理する食材を食券機のメニューから選び、購入します。
まーりたんは、ホタテ・エビ・タコ・牡蠣・すりみボールが2個ずつの海鮮セットA、
それに卵2個分の食券を購入。 地獄釜使用料5百円を入れて支払は1700円

中央のカウンターで、ザルに入った食材と食券を交換。
釜の番号が付いたタイマーが渡されます。 それらを持って調理場へススム



そして蒸気の向こうに、地獄の釜の番人! を見た



いえ、親切丁寧に地獄蒸しの手順を指導して下さるスタッフさんです

腕カバーを装着し、さらに厚手袋をはめ、地獄釜の蓋を慎重に開けて横に置き、
長い取っ手の付いた金網に食材の入ったザルを載せて、釜の中へ沈めます


投入時は写真を撮る余裕が無かったため、同作業中の他のカップルを撮影

調理場前は、食事席を設けたポケットパークになっていて、飲泉場もありました


船小屋温泉郷の飲泉で目を回した記憶がリアルに甦る中

鉄輪温泉の飲泉にチャレンジ


薄い塩味なんですけど、その塩味のマイルドで味わい深いこと

飲泉場の右後方の壁・水が流れるオブジェは 湯冷滝( ゆれいだき )。

お店へ続く階段横に設置されていた 湯雨竹で45℃ まで冷やされた温泉が
さらにこの 湯冷滝で40℃ に冷まされ、足湯へと送られるんですね


そうこうしてるうちに時間が来ました


5番の釜、まちがいありゃーしませんヨ

投入時と同じく腕カバーと手袋を装着して、地獄蒸し釜の蓋を横にずらします。
やけどしないよう慎重にね


蓋をあけた途端、メガネが一気に曇った様子のウチのダンナさん

「 ぐはっ、なんも見えん~

ザルを取り出しながら派手にのけ反り、





鉄輪名物の地獄蒸しで調理した海鮮セットとタマゴです


レストランに調味料も置いてますが、このままでも充分美味しかったです

手が汚れてしまったので食事中の写真はナシですけど、タマゴの黄身は
鮮やかなオレンジ色。 食材には仄かに塩気が滲みていて( 温泉成分? )、
飲泉と同じ奥深い味に蒸しあがってました


だけど、お手拭用のミニタオルを一枚用意しておくと何かと便利かも

食事が済んだら、使ったザルと小皿は軽く洗って返却場へ。

地獄蒸し体験がよほど楽しかったのか、それとも
この日はたまたま炊事したい気分だったのか、
貸間の滞在人になったつもりで かいがいしくザルを洗う人は・・・

日頃は皿洗いなど全くしないウチのダンナさんです。 哀愁の背中



地獄蒸し工房の調理場側は、石畳の いでゆ坂に面しています。
石段の先は、湯冷滝で40℃ まで冷やされた温泉が送られる


いでゆ坂の足湯( 足蒸し )



次回は、鎌倉期に豊後を訪れて鉄輪温泉を開いた一遍上人ゆかりの
スポットが点在する いでゆ坂を散策したいと思います


※本文中の下線付き部分は、当ブログ内関連記事へのリンクです。
記事を最後までご覧下さり、ありがとうございます

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蒸された海鮮が美味しそう!!
温泉に入るだけじゃなくて,こんな体験もできるのですね〜
実は,先日からちょこちょこと過去記事を拝見してますm(_ _)m
というのも,11月の福岡での研修の後に別府へ行こうかと計画中なんです。
「鳥天」と「中津のからあげ」ははずせないけど,この地獄蒸しもおもしろそー
ホントに別府観光が決まったらいろいろ相談させてくださいね!