「 姫島が舞台のふしぎニャ石と魚の島、ジオパーク認定後に
読み返してみると、感慨深さもひとしおニャのだ


「 マンジ君、マンジ君


「 どうしたニャ




「 そうではないんだよ、マンジ君

「 ご本を眺めて遊んでいるところ悪いけど、
ちょっとコレを見ておくれ・・・ 」

え~、コチラお気楽中年主婦 まーりたん、まーりたん


姫島港を レンタサイクルで出発後、只今 ひめしまブルーラインを
東の方角へ快適に走行中




ハイタテノ鼻は、国東半島に向かって大きく張り出した矢筈岳裾野の南端。
つまり 姫島の最南端です。 進行方向には、緩やかな左カーブが待ってます

姫島港や姫島海水浴場など、島の西寄りから眺める矢筈岳は、緑に覆われた
美しい山でしたが、ハイタテノ鼻から東側にかけては山肌も露わな断崖絶壁


小さく突出した部分が点々とあり、まるで鳥の巣が幾つも掛けられている様な
崖面は、自然の浸食作用によって偶然創られた芸術作品

さらに、ハイタテノ鼻の左カーブを過ぎて、矢筈岳の東側へ回ると現れるのが、
姫島が誕生した30万年前の地殻変動の様子を、目の当たりにできる地層



一見、山の斜面を削った時に現れる普通の地層に見えなくもないですけど


これは層内褶曲( そうないしゅうきょく )、専門用語では コンボリュートラミナ
( 大分地質学会 )と呼ばれる、姫島の誕生工程を窺い知れる地層なのです

画像中央部分を拡大してみると、コンクリートの様に整然としたぶ厚い地層に、
レース編みや唐草模様を思わせる薄い地層が挟まれているの、解りますよね


太古の海底で、後に姫島になるこの地層が造られる時、硬い泥岩層に上下から
挟まれた軟らかい地層が地滑りを起こし、それが何度も何度も繰り返され



終には、まるで人工物のような模様が出来上がってしまった、というワケです


壮大なる姫島誕生絵巻は、この横縞の地層部分だけじゃないんですよ


今度はカメラを手前に ぐぐーっと引いてみると・・・


同じ崖面でも、陽の当たっている所は手前へ張り出し、日陰になっている所は
後退し、つまり大きなアコーディオンカーテンみたいに畝っているんですね

上下だけでなく、横からも力が加えられて、それこそ大地は元来ぐにゃぐにゃの
泥粘土だったんだなあと・・・

神様たちが粘土を捏ねて伸ばしてデザインした図画工作の賜物、という感じ

これぞまさしく神々の遊び

イザナギとイザナミの兄妹神が、銀河を天の沼矛で掻き混ぜてオノコロ島を
創った、という古事記に綴られる国生み神話、案外本当だったりしてね


それにしても層内褶曲の唐草模様、数日前の夢に出てきた土壁妖怪くんに
似てるなぁ・・・

ショベルカーで土壁ごと今にも崩されかけていて、「 助けて~ 」と泣いていて

あまりにリアルだったので早朝、起き抜けに絵、描いてみました



「 泣いていたので可哀想で、頼まれもしニャいのに救援に行って

まーりたんは迷子にニャった



天外ニャ上




「 だけど、この土壁妖怪くん、どうか無事だといいねぇ・・・マンジく


ん!

「 ブログ既出の姫島キツネ面ではニャいか、
こだぬき君はびっくりしすぎニャのだ・・・ 」

次回は姫島七不思議編


※本文中の下線付き部分は、当ブログ内関連記事へのリンクです。
記事を最後までご覧下さり、ありがとうございます

- 関連記事
-
- 黒曜石の断崖~姫島七不思議「 観音崎の千人堂 」 (2014/05/08)
- 島最大の火口~姫島七不思議「 浮洲 」 (2014/05/05)
- 旅する蝶アサギマダラ「 幸せは蝶のようなもの 」 (2014/04/30)
- 姫島七不思議「 逆柳 」「 かねつけ石 」 (2014/04/28)
- 姫島七不思議「 拍子水 」と比売語曽社 (2014/04/24)
- 線香の灯と姫島七不思議「 阿弥陀牡蠣 」 (2014/04/22)
- お大師さまと姫島七不思議「 浮田 」 (2014/04/18)
- 捏ねて伸ばして神々の遊び?層内褶曲 (2014/04/16)
- 島に渡っても良い頃?ジオパーク姫島へ (2014/04/14)
- 女神と海と恩恵の島 (2013/08/26)
- 祖は大友能直の宰臣・姫島庄屋古庄家 (2013/08/22)
- 地質ミュージアム姫島 (2013/08/19)
もし稗田阿礼がこういう地層を眺めてあの国造りの神話を想起したのだとしたら、彼も意外やジオロジストだったのかも知れませんね。